根っこの治療って何をしているの?
歯内療法(根管治療)
こんにちは。院長の松本です。
突然ですが歯医者さんに行って歯の根っこの治療ってされたことはありますか?
歯の根の治療はなんでこんなに時間がかかるんだろう?って思ったことありませんか?
実際、とても時間と手間がかかる治療なのですが、今現在皆さんに何をしているのか、今現在どういう状態なのかの説明が難しいので余計よくわからないと思われるみたいです。
そこで今回は歯の根っこの治療である「根管治療」について説明したいと思います。
●根っこの治療(根管治療)の大体の流れ
第1段階 神経をかき出す
1.歯に大きなむし歯ができ、歯の神経をバイ菌に感染したままにしていると、経過によっては歯を抜かないといけない事態にもなります。
そうならないように歯を削る機械によりできた虫歯を削って除去していきます。
2.針金のような器具(リーマー・ファイル)を使って、感染した神経をかき出して、歯の根っこの中で増殖したバイ菌を減らしていきます。
再度の根っこの治療の場合、以前に詰めていた根充材という歯の根っこに詰めていた薬品を取る作業をいいます。
第2段階 殺菌する
3.感染した神経をかき出した歯の根っこの中を薬剤できれいに洗浄致します。
4.歯の根っこの中に消毒薬を詰め、新たなバイ菌が入らないよう仮蓋をします。2~3回の通院で②③④を行い念入りに歯の根っこの中を殺菌します。
第3段階 封をする
5.歯の根っこを十分に殺菌して痛みなどの症状が消えたところで、空洞になった歯の根っこの封鎖のためゴム状の詰め物をします。
6.その上に被せ物を支える土台(支台)を作り、そこに最終的な被せ物(補綴物)を被せます。被せ物には幾つか種類があるので主治医の先生とよく相談致しましょう。
●根っこの治療(根管治療)中の注意事項
根っこの治療は、2週間に1回程度が良いと言われております。治療期間は長く空けたとしても4週間以内にしましょう。
この治療では、掃除をした根っこにバイ菌が入らないようにする仮蓋の役割が重要なのですが、治療途中の封は、外して掃除することが前提の飽く迄「仮の蓋」にしかすぎないので、耐久期間は4週間程度といわれています。
治療の間隔が1ヵ月以上も空くと、仮蓋の隙間からバイ菌が入り、それまでの治療が無駄になってしまうこともありますので治療はできるだけ間をあけずに終わらせましょう。
また根っこの治療終了後もバイ菌が再び入ったり、歯の根っこが割れたりしないように出来るだけ間を開けずに最終的な被せ物(補綴物)を被せましょう。
●知ってほしい!根っこの治療(根管治療)後の痛みのこと、食事のこと
(1)神経を取っても痛みを感じるのはなぜ?
根っこの治療にともなう痛みの詳細は、いまだに解明されていません。根の先の急性的な炎症が原因で、おそらくは、歯のなかを掃除する時に細菌が一時的に活性化してあばれたり、つつく刺激や痛む刺激、消毒薬の刺激が加わったりするからではないかと考えられています。神経(歯髄)をとった後も、歯を包んでいる歯根膜など、歯の周りには痛みを感じるセンサーが張り巡らされています。そうしたセンサーが急性症状を感じとっていると言われております。
(2)治療後の痛みや違和感は6~7割の方が経験します
根っこの治療で痛みを経験する患者さんはとても多いです。我慢できないほどの痛みから、ほとんど気にならない程度の痛み(違和感)まで含めると、6~7割の患者さんに何らかの症状が出ることが疫学調査で分かっています。治療を受けるたびに起きる痛みや違和感はつらいでしょうが、実は珍しいことではなく、治療がうまくいっていても普通に起きる症状です。2~3日過ぎるとだいぶ楽になり(痛みのピークは48~72時間)、1週間もすれば、痛みのある患者さんの95%が治まってきます。我慢できないような痛みでないならば、2~3日様子をみることをお勧めします。
(3)治療した歯では噛まないでください
根っこの治療後に食事をする時は、治療した側で噛まないようにしましょう。内部を掃除中の歯には本格的な補強がされていないので、噛む力で割れてしまうことがあるからです。また、噛んだ刺激が痛みを誘発してしまうこともあります。特に仮歯が入っている状態で噛むと、治療中の根っこに強い力が加わるので、トラブルの原因になることもしばしばです。根っこの治療中、仮歯が必要な方は、噛み合わせなどに注意してお過ごしください。仮の封や仮歯が取れたときは歯科医院にご連絡をお願いします。
(4)痛みを我慢せず薬は早めに飲みましょう
歯科医院でもらった痛み止めの薬は、「痛くなってきたな」「痛くなりそうだな」と思ったら、我慢せずに早めに飲みましょう。強い痛みを我慢すると、痛みに対する感覚が鈍感になってしまって痛み止めが効きにくくなるからです。また、痛みのないときは飲む必要はありません。通常2~3日分が処方されますが、ご希望の方は追加で処方も致しますし、市販の痛み止めを飲んでも構いません。ただ、薬を飲んでも効かないほどの強い痛みがある場合は、つぎの予約日まで待たずに歯科医院に連絡し、なるべく早く診てもらいましょう。
(5)経過観察のための定期検診を受けましょう。
治療後の経過観察は大変重要です。治療が終わってから症状がいったん消えても、万が一炎症が残っているとジワリと痛みが再発することがあるからです。特に根っこの治療は難治療になる場合が多く、専門医が治療をしても成功するとは限りません。こうした変化を早期にチェックし、悪化しないうちに手だてを講じるため、少なくとも2年に1度は治療を受けた歯科医院でレントゲン確認してもらいましょう。治療後の経過観察は4年間が目途と言われています。4年間再発がないようなら、まずは安心して頂いてよいと言われております。
他にも聞きたいことがあれば遠慮なく申し入れてください。
突然ですが歯医者さんに行って歯の根っこの治療ってされたことはありますか?
歯の根の治療はなんでこんなに時間がかかるんだろう?って思ったことありませんか?
実際、とても時間と手間がかかる治療なのですが、今現在皆さんに何をしているのか、今現在どういう状態なのかの説明が難しいので余計よくわからないと思われるみたいです。
そこで今回は歯の根っこの治療である「根管治療」について説明したいと思います。
●根っこの治療(根管治療)の大体の流れ
第1段階 神経をかき出す
1.歯に大きなむし歯ができ、歯の神経をバイ菌に感染したままにしていると、経過によっては歯を抜かないといけない事態にもなります。
そうならないように歯を削る機械によりできた虫歯を削って除去していきます。
2.針金のような器具(リーマー・ファイル)を使って、感染した神経をかき出して、歯の根っこの中で増殖したバイ菌を減らしていきます。
再度の根っこの治療の場合、以前に詰めていた根充材という歯の根っこに詰めていた薬品を取る作業をいいます。
第2段階 殺菌する
3.感染した神経をかき出した歯の根っこの中を薬剤できれいに洗浄致します。
4.歯の根っこの中に消毒薬を詰め、新たなバイ菌が入らないよう仮蓋をします。2~3回の通院で②③④を行い念入りに歯の根っこの中を殺菌します。
第3段階 封をする
5.歯の根っこを十分に殺菌して痛みなどの症状が消えたところで、空洞になった歯の根っこの封鎖のためゴム状の詰め物をします。
6.その上に被せ物を支える土台(支台)を作り、そこに最終的な被せ物(補綴物)を被せます。被せ物には幾つか種類があるので主治医の先生とよく相談致しましょう。
●根っこの治療(根管治療)中の注意事項
根っこの治療は、2週間に1回程度が良いと言われております。治療期間は長く空けたとしても4週間以内にしましょう。
この治療では、掃除をした根っこにバイ菌が入らないようにする仮蓋の役割が重要なのですが、治療途中の封は、外して掃除することが前提の飽く迄「仮の蓋」にしかすぎないので、耐久期間は4週間程度といわれています。
治療の間隔が1ヵ月以上も空くと、仮蓋の隙間からバイ菌が入り、それまでの治療が無駄になってしまうこともありますので治療はできるだけ間をあけずに終わらせましょう。
また根っこの治療終了後もバイ菌が再び入ったり、歯の根っこが割れたりしないように出来るだけ間を開けずに最終的な被せ物(補綴物)を被せましょう。
●知ってほしい!根っこの治療(根管治療)後の痛みのこと、食事のこと
(1)神経を取っても痛みを感じるのはなぜ?
根っこの治療にともなう痛みの詳細は、いまだに解明されていません。根の先の急性的な炎症が原因で、おそらくは、歯のなかを掃除する時に細菌が一時的に活性化してあばれたり、つつく刺激や痛む刺激、消毒薬の刺激が加わったりするからではないかと考えられています。神経(歯髄)をとった後も、歯を包んでいる歯根膜など、歯の周りには痛みを感じるセンサーが張り巡らされています。そうしたセンサーが急性症状を感じとっていると言われております。
(2)治療後の痛みや違和感は6~7割の方が経験します
根っこの治療で痛みを経験する患者さんはとても多いです。我慢できないほどの痛みから、ほとんど気にならない程度の痛み(違和感)まで含めると、6~7割の患者さんに何らかの症状が出ることが疫学調査で分かっています。治療を受けるたびに起きる痛みや違和感はつらいでしょうが、実は珍しいことではなく、治療がうまくいっていても普通に起きる症状です。2~3日過ぎるとだいぶ楽になり(痛みのピークは48~72時間)、1週間もすれば、痛みのある患者さんの95%が治まってきます。我慢できないような痛みでないならば、2~3日様子をみることをお勧めします。
(3)治療した歯では噛まないでください
根っこの治療後に食事をする時は、治療した側で噛まないようにしましょう。内部を掃除中の歯には本格的な補強がされていないので、噛む力で割れてしまうことがあるからです。また、噛んだ刺激が痛みを誘発してしまうこともあります。特に仮歯が入っている状態で噛むと、治療中の根っこに強い力が加わるので、トラブルの原因になることもしばしばです。根っこの治療中、仮歯が必要な方は、噛み合わせなどに注意してお過ごしください。仮の封や仮歯が取れたときは歯科医院にご連絡をお願いします。
(4)痛みを我慢せず薬は早めに飲みましょう
歯科医院でもらった痛み止めの薬は、「痛くなってきたな」「痛くなりそうだな」と思ったら、我慢せずに早めに飲みましょう。強い痛みを我慢すると、痛みに対する感覚が鈍感になってしまって痛み止めが効きにくくなるからです。また、痛みのないときは飲む必要はありません。通常2~3日分が処方されますが、ご希望の方は追加で処方も致しますし、市販の痛み止めを飲んでも構いません。ただ、薬を飲んでも効かないほどの強い痛みがある場合は、つぎの予約日まで待たずに歯科医院に連絡し、なるべく早く診てもらいましょう。
(5)経過観察のための定期検診を受けましょう。
治療後の経過観察は大変重要です。治療が終わってから症状がいったん消えても、万が一炎症が残っているとジワリと痛みが再発することがあるからです。特に根っこの治療は難治療になる場合が多く、専門医が治療をしても成功するとは限りません。こうした変化を早期にチェックし、悪化しないうちに手だてを講じるため、少なくとも2年に1度は治療を受けた歯科医院でレントゲン確認してもらいましょう。治療後の経過観察は4年間が目途と言われています。4年間再発がないようなら、まずは安心して頂いてよいと言われております。
他にも聞きたいことがあれば遠慮なく申し入れてください。