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医院ブログ

口内炎や水ぶくれ「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」の可能性があります。

口腔外科
こんにちは。院長の松本です。
「口内炎が治らない」「水ぶくれが口の中に何度もできる」などといった口内炎や水ぶくれで悩んでいませんか?
このような症状は「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」の可能性があります。
粘液嚢胞は、自然につぶれて小さくなることもありますが、再発することが多く、放置しても治ることは少ないです。
この粘液嚢胞について、症状などをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

舌や唇、特に下唇にちいさな水ぶくれのようなものができることがあります。
この中に溜まっているのはほとんど唾液と言われています。
皮膚の汗腺から汗が出るように、口の中の「大唾液腺」と「小唾液腺」から唾液が分泌されます。
大唾液腺は耳下や顎下・舌下、小唾液腺は口腔粘膜やのどの粘膜に存在しています。
小唾液腺からは細い管が無数に出ており、管を通じて唾液が口内に分泌され、口の中の粘膜を湿らせています。
この小唾液腺から出ている管が傷つくと、詰まったりもれたりして、唾液が正常に分泌されずに粘膜の下に溜まってしまうことあるそうです。
これが「粘液嚢胞」と言われています。

1.粘液嚢胞の症状とは?
1)5mm程度の水胞が出来る粘液嚢胞は、主に下唇の粘膜や頬の粘膜にできるものが多く、その次によく出来るのが舌下だそうです。
また口底に出来るものは「がま種」と呼ばれ、唾液腺の中でも大唾液腺の「舌下腺」の損傷によってできる粘液嚢胞だとのことです。
嚢胞が唇の真ん中に出来ることは珍しい症例で、左右のどちらかにできるのが一般的だそうです。
また、上唇にできることはほとんどないとのことです。
大きさは直径5mm前後で、半丘状に粘膜がぷっくり膨れ上がったようになるそうです。
粘膜と同じような柔らかさで、硬くなったりはしないようです。色も周りの粘膜と同じような色とのことです。
粘膜が傷ついた直後でない限り、痛みもないそうです。

2)再発する
例えば、粘液嚢胞を噛むなどして潰してしまった場合、嚢胞が破れて中から粘り気のある唾液が出てくるそうです。
中身がなくなるので、一旦しぼんで小さくなりますが、数日で再度唾液が溜まり、嚢胞が再び大きくなると言います。
自然に治ることはほとんどないのだそうです。
また、嚢胞がつぶれては大きくなるという再発を繰り返すと、徐々に表面が硬くなり、白っぽくなるそうです。
そのうちに嚢胞が直径1cmくらいに大きくなってくると、表面の粘膜は薄くなり、青紫色がかった色になり、内部が透けて血管が見える場合もあるとのことです。

3)10代~30代に多い
特に子供に多いようですが、もちろん大人の方でも発症する可能性はあるとのことです。
10歳未満の子供から30歳代の大人に多く見受けられ、50歳以降の高齢になると発症例は少ないそうです。

2.粘液嚢胞の原因とは?

●粘膜を噛んでしまう
物を食べているときなどに誤って唇や頬の内側などを噛んでしまうことがありますね。
この時に粘膜を傷つけてしまい、この傷が治るときに、唾液を出す管が詰まってしまうことによって粘液嚢胞になると考えられています。
また誤って噛んでしまうだけでなく、下唇を噛む癖も粘膜を傷つける原因となるそうなので注意したほうがいいでしょう。

●口内炎
口内炎で粘膜が傷ついても同じように粘液嚢胞の原因となるようです。
口内炎の原因ははっきりとされてないそうですが、ビタミン欠乏、鉄欠乏、ストレス、女性の性周期、遺伝、栄養障害などが症状を悪化させる原因と言われています。

●歯の先端や器具があたる
歯並びが悪いなどの理由から、いつも同じところに歯の先端などがあたっていたり、または歯並びの矯正のための矯正器具や入れ歯などがあたって、粘膜を傷つけてしまう場合も同様に粘液嚢胞の原因として挙げられるそうです。
また、怪我をして歯が欠けたり、虫歯で歯に穴があいたりしても、その欠けて尖った部分が粘膜を傷つけることもあるそうです。

次回以降のブログで治療法について説明させて頂きますね。